残業削減をすると成果が下がった?
習慣化コンサルティングの古川です。
先日、あるセミナー受講生が、
「残業削減が進んでいるのは確かだけど、どうも仕事の質もレベルも
下がっていて、このままいくとうちの会社営業成績達成しないかも・・・」
このように相談してくれました。
時短を推し進める結果として、
結局、サービスの質が下がった、営業成績が下がった、
結果売り上げ、利益が下がった。
という話は笑えない由々しき事態です。
今、働き方改革で残業削減、時短がもてはやされています。
そこでトップも人事部も残業禁止の大号令をかけるわけですが、
同時に実現しなければいけないことは、生産性の向上です。
生産性が同じならば、早く帰った分だけ
仕事の成果と質は低下してしまいます。
人事部は残業の数値を見ますが、
現場の営業は売り上げ数値を見ます。
お互い成果の焦点が違うと話が通じません。
これはよくある話で、
某大手精密機器メーカーでも同じことが起きていました。
私が講演にいくと、
人事部から強制参加させられやる気がない課長が60名。
話を聞いてみると、
俺たちの仕事は設計!
設計の質をとことんよくするために残業しているのは正当だ!
人事は成果の責任を持たずに、
残業削減ばかり言うがどうなっても知らないよ。責任取れるの?
この状態で残業削減施策を現場に考えさせていますが、
これで結果が出るでしょうか?
残念ながら難しいでしょう。
というよりも不可能です。
目的や目指す姿が一致していない限り、
責任のなすりつけ合いになります。
大切なことは、時短ではなく、高密度化です。
単位時間当たりの生産性を徹底的に高めていく。
そのためには、短時間高密度の働き方にならざるを得ません。
必然的な結果です。
また、会社と社員と人事のwinwinの結果も
高密度化です。
会社は生産性が上がれば利益があがる
人事は残業が減れば評価される
社員は自分の時間で豊かさや自己投資ができる
このようにすべてが同じ方向を向いた時に、
高密度化は一気に進みます。
だから弊社が同じ研修やコンサルティングをしても
それまでの社内啓蒙の姿勢が重要です。
人事目線で部署の都合で啓蒙しても、
それは社員の心をつかみません。
現場の反発を買います。
現場には、高密度化してもっと成果が上がることに時間を
使う。その活動が何かを一緒にコンサルティングすると
俄然やる気になります。
定常業務を高密度化して、重要な業務に時間を使おうと
部課長が燃え始めます。
それは彼らのMBOに合っているから。
会社ではそれぞれみんな
評価されることが大前提です。
人事も経営者も営業もエンジニアも・・・・
このベクトルを揃えるための語りが
非常に重要です。
高密度化へのベクトルを啓蒙する講演に
ご興味があればどうぞお問い合わせください。
私がお伺いして、啓蒙させていただきます。