研修後、受講生が行動しない 3つの理由
- info47802
- 2015年5月29日
- 読了時間: 4分

習慣化コンサルタントの古川です。 私は企業研修を8年間で1000回以上やってきました。 2万人以上の受講生に教えてきたことになります。 120社以上のあらゆる業界で研修を提供してきた中で、 1つ大きな確信があります。 研修後、現場で実践できている人は10%。 継続できている人は1%。 これは企業で2週間後、1ヶ月後、3ヶ月後の調査をした結果と 私の経験値を交えて割り出した数字です。 何となく納得感があるのでないでしょうか? マナーやPDCAなどの行動習慣は習得に1ヶ月かかります。 コミュニケーション習慣は習得に3ヶ月かかります。 マインドレベルの思考習慣は習得に6ヶ月かかります。 企業研修は1日ないし2日で終了します。 行動変容しなければ研修は完全に無駄に終わってしまいます。 一応研修を実施しているという満足感と受講生も勉強した感は あるでしょうが、結果行動変容しなければ業績、成果には何も反映されない。 私は、1000回以上研修を行なってきて強くその危機感と無力感を 感じてきました。 受講生もやる気になって研修を終えているのです。 アクションプランにもやる気が溢れています。 でも、実際の行動は変わらない。 それには3つの原因があります。 1つは、行動内容がとても曖昧であること。
よくあるアクションプランは、「PDCAをちゃんと行なう」 「間違った日本語を使わない」という内容です。 これらは現場に戻っても、行動に移される可能性は0に等しいのです。 なぜなら、現場で行動できる単位まで落とし込めていないから。 PDCAという行動はありません。 Plan 計画する Do 行動する Check 見直す Act 改善する という4つの行動があるので、どれをやるのか、何をするのかが 不明確です。 さらに「ちゃんと行なう」というのは、どれぐらい、何をすることなのでしょうか? 「毎日朝10分、重要度・緊急度マトリックスにTODOを書き落とす」 ここまで来ればかなり行動レベルになりました。 ここまで研修後ケアすることが重要です。 しかし、受講生任せではほとんど抽象的な行動しか挙ってきません。 そこで具体化するトレーニングと仕組みが必要なのです。 それを研修後、社外講師に任せるのではなく社内で仕組みとしてセッションを 行なうことがとても重要です。 2つ目は、内容を日常忘れてしまうという問題です。 研修後、翌日、大量のTODOを前に四苦八苦しながら業務をしていると 完璧に研修内容は忘れ去られます。 少なくとも3日経つと、かなり意識から遠のいてしまいます。 だからこそ、リマインドの仕組みをつくることが必要です。 しかも受講生が能動的に自分で決めることが重要です。 一番ダメなのが上司に強引にはんこをもらってきなさいという 強制力を行使する方法です。 危機感からは継続は生まれません。 自らの「本当に変わりたい」という能動的な意欲からスタートしなければ 決して習慣化は実現しません。 3つ目は、忙しい毎日の中で行動し続けられないという問題です。 確かに、毎日残業だらけの毎日で続けることは簡単ではありません。 一次的な行動であれば全く問題ありません。 すぐにできるでしょう。 しかし、アクションプランと習慣化プランは別に考えてください。 たった1つの行動を1日、2日やることは容易くとも、無意識になるまで 30日間、90日間、180日間、続けることはとてつもなく難易度が高いのです。 アクションプランは行動を書き出した、いつ、何を、どうする というものです。 プレゼンテーションなど非日常的な行動であればアクションプランでいいのです。 しかし、コミュニケーションやマインド、行動習慣を定着させたいのであれば 習慣化プランが必要です。 そして、忙しいという現場の事情を考慮して、それでも絶対にできる行動を 設定しておくことです。 習慣化の肝は、「どんな行動でもいいので、毎日やること」です。 脳が無意識にその行動を起こし続ける、「自動動機」にまで発展させるには 行動したり、しなかったりと凸凹を作らないことが最大のポイント。 しかし、毎日やりましょうというかけ声を伝えたところで ほとんどの受講生は、「それは無理だ!」となります。 だからこそ、柔軟性を持たせることが大切です。 例外ルールを設けたり、小さな一歩を設けるといった柔軟性を持つプランが 重要になってくるのです。 以上のポイントを含めた、研修後の事後セッションを行なうことで 研修後の実践率は30%、習慣化率は10%近くまで高まります。 研修効果が10倍になるわけです。 弊社では研修後の行動・習慣化セッションをご提供していますので、 ご興味がございましたらお問い合わせください。

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