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現場の「不」から研修を設計する

習慣化コンサルタントの古川です。

一昨年、経済ジャーナリストで100万部を超える

ベストセラー作家の木暮太一さんと一緒に

出版講座を開催していました。

その時に、木暮さんが出版企画で強調することはたった1つです。

「読者の不」

を設定して、不から本の企画を考えること。と強調します。

「不」とは、不満・不安・不足・不出来の

頭文字を取った言葉です。

つまり、

・もっと人前で緊張しないで話せるようになりたい。

・お金の不安を取り除きたい

・もっとお金を貯めたい

・天職を見つけたい、でも何か分からない

・人に嫌われたくない、でも振り回されたくない

・自分のいいたいことが言えない

というのが読者の「不」。

この「不」に緊急性があればあるほど、本は売れます。

しかし、多くの本は、「不」はおざなりにテーマやタイトル案から

考えて、自分が書きたいものを書き始めます。

そしてどこにも読者がいない本が出来上がる。

企画は全て、対象者とその「不」が全て。

さて、これと同様、企業の研修は、この「不」から設計することが大切だと考えています。

多くの研修は、テーマから入ることが多いのではないでしょうか?

・プレゼン研修

・ファシリテーション研修

・コミュニケーション研修

・マネジメント研修

・新人フォロー研修

・マナー研修

・営業研修

このテーマから入ると、研修設計のときに、

軸にすべきポイントが分からなくなり、受講生の業務と関係ない内容になってしまいがち。

研修の内容と受講生のニーズが違えば、行動や習慣化はほとんど不可能です。

では、受講生の「不」から考えることにしましょう。

営業研修を例にします。

営業研修を企画するとなったら、

ありきたりなのが、

・アプローチ

・ニーズ把握

・プレゼン

・クロージング

の流れで設計する。

決して悪い訳ではありません。

しかし、研修設計に入る前に現場の営業マンの「不」を掴みましょう。

・お客様が一方的に話をし始めたら、話を止められない

・商品説明が中心になってしまう

・プレゼン時、どうしても一方的な説明になってしまう。

・折角、プレゼン資料をつくっても5回連続「検討します」と保留にされた

・うまくニーズを聞き出せるときと聞き出せないときがある

・テレアポの確率が悪い

・営業効率を高めるために時間活用が重要だが、行き当たりばったりになっている

このように、現場の営業マンの「不」には、強烈な切実さを感じるものです。

たとえば、営業がプレゼンをした後に、

「では検討します」

と言われて、次の商談に繋げられないという悩みに対して、研修を企画するとどうでしょう。

解決策は、双方向で相手を巻き込みながらプレゼンを進める。

次なる課題、決定への不足点を聞き出せる質問を随所に盛り込みながら

説明する技術をトレーニングする。

研修のゴールは、商談の最後に次なる商談に繋げるための宿題を貰って帰ること。

このような研修であれば、困っている営業マンが真剣に受講することでしょう。

さらにとても実践的な行動変容型のプログラムになっていきます。

受講生の不を把握し、その不から企画を始める!

これが設計の要点です。


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